三間飛車 トマホークシステムの話 その2
・前回
上の記事の続きなのでまだ見られてない方は↑の記事からどうぞ!
前回からの続き。
今回は前回の最後の方に触れた、トマホークを警戒した▲5六歩!からの△5四銀(第一図)周辺について詳しく見ていきたいと思う
初手から、▲7六歩△3四歩▲2六歩△4四歩▲2五歩△3三角▲4八銀△3二飛▲6八玉△6二玉▲7八玉△4二銀▲7七角△4三銀▲5六歩!で第1図
▲5六歩はトマホークを警戒した一手で、▲8八玉だと△5四銀~トマホークに嵌ってしまう。
第1図から、トマホークを貫くなら△5四銀と出るしかない。
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将棋 2014~2015年 新刊棋書
三間飛車 トマホークシステムの話
▲7六歩△3四歩▲2六歩△4四歩▲4八銀△3二飛▲2五歩△3三角▲6八玉△4二銀▲7八玉△4三銀▲7七角△6二玉
でこの局面
既に先手は選択を迫られている
ここで先手の指し手は
- 自然に王様を囲っていく▲8八玉
- 相手の△5四銀を警戒した▲5六歩
の二つに分かれる
まずは王様を囲う自然な▲8八玉からみていくとしよう
▲8八玉に△5四銀と出て第二図
この局面を見て違和感を感じた方は非常に鋭い
既に先手から5筋の歩を突けなくなってしまっているのだ
ちなみにここで▲6六歩とか突くと△5五銀!と出られ、以下△4五歩→△4二飛が気になるので突きづらそう
三間飛車に対して居飛車穴熊を目指す場合は、7六の歩は飛車を浮いて守ればオッケー。むしろ5筋の歩突いていないのが生きてくるでしょ?っていうのが居飛車側を持った時の考えなんだけど、この場合のみ別でここからトマホークシステムの特徴が現れる
▲9八香△6五銀▲2六飛△9四歩▲9九玉△9五歩▲8八銀△9三桂で第三図
既に居飛車側がトマホークシステムの術中(?)にはまってしまっている
以下は、なにがなんでも桂馬を飛んで角道を開けて端攻めで勝負!といった非常にわかりやすい狙いなのだがこれが意外と受けづらい・・・
なにが受けづらいって、ここに来るまでに6筋と5筋の歩を突けていないし(8八玉以降突くタイミングがない)今後も突ける展開になりそうにない。
角筋をもろに食らい続けなければいけないのが辛い
正直この局面からも▲8六歩とかついて△8四歩なら▲7五歩とかでここからも難しいとは思うんだけどジッと△7二銀上がられてから△7四歩(銀上がりを入れないで△7四歩には▲5五角で先手良し)~△8五歩で先手の角のラインを消して4五歩突いてくイメージで指された時どうしていいかわからない。
っていうか居飛車側持った時プラスな手が王様囲う手ぐらいしかない。3筋も突けないし三間にされるがままなんて悔しすぎる。
ならあらかじめ歩をついちゃえばいいんじゃね?ってことで出だしに戻ってこの局面。
▲8八玉と囲いを急ぐと6筋も5筋も突けなくなってしまうのでこの局面でトマホークを警戒し▲5六歩と突くのが正解となる
▲5六歩と突かれたこの局面で後手の指し手も難しい
以下△5四銀ならば、激しくいくなら▲5五歩、穏やかにいくなら▲6六歩。
△7二玉なら▲8八玉。
どれを指しても一局だろう
知らないと端だけでぶっ潰されかねないので相手が三間で王様を囲わずに銀を4三まで出てきたら警戒するようにしましょう(・∀・)
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